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2016.04.04
クラックとは、コンクリートやモルタルに入るひび割れのことです。コンクリートもモルタルも原料はセメントで、水との化学反応により硬化する材料です。硬化の過程で材料が収縮し、ひび割れは必然的に起こります。コンクリートは水や砂、骨材を混ぜ合わせて現場で打ち込まれた後、およそ一日程度で設計強度の半分の強度を出現し、一ヶ月程度で設計強度に達します。この段階までにほとんどのひび割れは発生を終えますが、コンクリートはゆっくりと硬化を続け、若干のひび割れも発生し続けることになります。
自然に発生するひび割れに対して、構造上の問題が有る場合に発生するのが構造クラックです。設計或は施工においてなんらかの瑕疵があり、無理な力がコンクリートに加わったために起こるひび割れで、太さが太いのが特徴です。構造的な原因で起こるひび割れは深刻な問題をはらんでいることが多く、専門家を交えての対策が必要です。戸建て住宅のモルタル壁に起こるクラックも原因は同じで、塗装などにより雨水が入り込むのを防ぐ必要があります。
鉄筋コンクリート造の建物では自然に発生するクラックに対して、設計段階から対策がとられています。誘発目地といわれるもので、壁や床に始めから目地を付け、ひび割れの発生を防ぐものです。
戸建て住宅の外壁にモルタルが塗られる場合は、壁の面積が大きいほどクラックが発生しやすくなります。住宅の外壁では1階と2階の間に見切り金物を設けて大きな面積の壁をつくらない方法が用いられます。
構造クラックは設計や施工が原因の場合以外でも、大地震の後にも見られることがあります。想定を超える地震力が建物に加わると、建物は変形を起こしひび割れが発生することがあります。地震後に発生したひび割れは専門家による調査が必要です。
大地震が起きたわけでもないのに大きなひび割れが発生した場合は、何らかの問題があると考えるのが妥当です。原因の調査はその建物の設計や施工に関わった業者以外の専門家の協力を得て、本格的な原因を究明する必要があります。
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